2021.10.10タイヤホイール「送料」
ヤマト便廃止の理由と影響、今後のタイヤ送料を徹底解説!
みなさまこんにちは!
今回の記事では、非常に多くの方から寄せられるご相談・・・
「ヤマト便の廃止によるタイヤ送料の影響について」
タイヤ一筋20年以上の筆者が徹底解説致します!
【この記事の目次】
1・ヤマト便廃止の概要
■はじめに
去る2021年10月3日に、格安でタイヤホイールを送れたヤマト便が廃止になりました。
※ヤマト便は既存のヤマト宅急便とは異なります。
この影響によって、10月4日以降、ホイール付きタイヤ4本の送料が大幅に値上がりしています。
そこで、今後のタイヤ送料は一体どうなっていくのか?・・・
衝撃のヤマト便廃止のトピックスとあわせて検証して行きます!
参考サイト:ヤマト運輸の公式発表「宅急便のサイズ拡大に伴いヤマト便を廃止」
2・ヤマト便廃止後の送料比較
■ケーススタディ
普通自動車サイズのホイール付きタイヤ4本を東京から静岡に送った場合
※事例はクラウン純正の18インチホイール付きタイヤ4本
■送料比較の結果
【10月3日まで】
ヤマト運輸(ヤマト便)・・・3.684円
- 【ヤマト便廃止後の10月4日以降】
ヤマト運輸(宅急便)・・・8.280円→ ヤマト便の約2.2倍
佐川急便(飛脚宅配便)・・・8.272円→ 同 約2.2倍
日本郵便(ゆうパック)・・・8.240円→ 同 約2.2倍
西濃運輸(カンガルー特急便)・・・6.474円→ 同 約1.7倍※法人宛限定
福山通運(フクツー宅配便)・・・9.320円→ 同 約2.5倍
なんと、個人宅宛の送料がこれまでの約2倍~2.5倍程度まで爆上がりします!
結果、10月4日以降はわずかな差ですが8.240円でゆうパックが最安になります。
※法人宛は西濃運輸が最安
■今後の送料相場
【結論】
これまでのタイヤ送料相場は、普通自動車サイズのホイール付きタイヤ4本が「3.000円強~4.000円弱」
今後は、普通自動車サイズが「8.000円以上」、大型車サイズに至っては「1万円以上」になる見込みです。
それにしても、この値上げ率はエグイですよね・・・
3・ヤマト便、安さのヒミツと廃止の理由
【結論】
ヤマト便は、1枚の伝票に複数の荷物をまとめて送ると「ボリュームディスカウント」が適用される!
【考察】
一般的に宅配便は荷物の3辺サイズ(縦+横+高さ)の合計と、送り先で1個あたりの料金を決めます。
※考え方の基本は「1個いくら」、事例のクラウン純正タイヤでは「160サイズの荷物」を「4個」と計算します。
【例外】
一方、ヤマト便はその例外で一般的な計算方法とは異なった送料計算を行ないます。
※考え方の基本は「1伝票あたりの総重量でいくら」、事例のクラウン純正タイヤでは「総重量120キロ」と計算します。
■一般的な宅配便の考え方
「100個の荷物を100箇所に1個づつ運ぼうが、1箇所にまとめて100個運ぼうが、1個は1個でしょ!」
■廃止になったヤマト便の考え方
1ヶ所にまとめて運ぶほうが手っ取り早いから、チマチマ1個づつ運ぶよりも当然安くなるよね!」
※複数の荷物を1枚の伝票にまとめて1ヶ所に送ると送料単価が大きく下がるボリュームディスカウントの要素があります。
これこそが、ヤマト便の安さのヒミツです。
実はヤマト便は1枚の伝票で1個の荷物を送ると逆に割高で、複数個を送るから安かったのです。
つまり、タイヤは同一の宛先に4本送るから、知らないうちに4個分の複数荷物の割引が適用されていた!ということです。
【ヤマト便廃止の理由】
加えて、ヤマト便廃止の最大の理由は今までが安すぎて価格が割りに合わないからです。
現に他業者の半値以下で運んでいましたから・・・
ヤマト便廃止の建前は、宅急便のサイズ拡大による顧客利便性の向上。
ヤマトさんの本音
→「なんで、他の配送業者の半値以下で大きくて重いタイヤを運ばなきゃいけないの?」
こんな隠された本音があるのでは無いでしょうか・・・
4・ヤマト便廃止後の影響
今後は「大きいモノ」または「個数が多い」ほど送料負担が大きくなります。
一例
■影響が大きいもの(こと)
・主に本州間のホイール付きタイヤの送料が大幅に高くなる
・隣県、近県など輸送距離の短いホイール付きタイヤも同様
・PPバンドで2個ひとまとめに連結出来ない大きいサイズも同様
■影響が小さいもの(こと)
・元々の送料が高い北海道、九州、沖縄県などは比較的影響が小さい
・2個ひとまとめに連結して個数を減らせる小さくて軽いホイールのみやタイヤのみも同様
・同じく個数を減らせる小さいサイズのホイール付きタイヤも同様(軽自動車や小型自動車サイズなど)
例えば、
「重くて大きくて4個バラじゃないと送れない」「1個あたりのサイズが大きい」、このケースだと、送料が大幅に上がります。
さらに、
個人で安くタイヤを送る方法が無くなったため、オークションサイトやフリマアプリの個人売買が今後は大きく減少することが予想されます。
加えて、影響はタイヤの発送だけではありません。
「引越しで複数の荷物を1ヶ所に送る方」「30キロのお米を発送する農家さん」「アマゾン倉庫への預け在庫の納品」など・・・
ヤマト便はタイヤに限らず様々なシーンにおいて活用されてきました。
結果、
その影響は、国内全体の送料相場を押し上げるほどに大きいのです。
5・この記事のまとめ
ヤマト便の廃止によって、今までのようにホイール付きタイヤ4本を3.000円~4.000円程度の送料で輸送することは極めて難しくなります。
むしろ配送業者は「働き方改革」「人手不足」「原油高」「効率化」などの影響もありタイヤに限らず大きい荷物は今後も送料をどんどん上げていくトレンドです。
残念ながら「ふつうにやっている限り」送料が下がる余地はほとんどありません。
そんななかでも「送料を安くする方法」「配送業者と安く契約する方法」など・・・皆様のお役に立てる情報を筆者の経験にもとづいて順次公開して行きます!
Coming Soon・・・